「親にもっとこうしてほしかった」と思うことが、大人になってから増えた気がします。でも、それをただ嘆いていても仕方がありません。むしろ、自分がその”親になりたかった親”に近づけるように行動すれば、子どもとの関係も自然と変わるのではないか。そう考えて手に取ったのが『親に読んでほしかった本』でした。
この本を読み進める中で、自分の親への感謝や葛藤を再確認するとともに、子どもとの関わり方を見直すヒントをたくさん得ました。そして、それを実生活で試してみると、驚くほどコミュニケーションがスムーズになったんです。
今回は、この本から学んだことを9つのポイントに分けて、私の体験談を交えながらお話しします。あなたの家庭にも、きっと役立つはずです。
ベスト9【勝ち負けじゃない】
1. 子育ての連鎖を断ち切る
子どもの頃、親に怒られてばかりだと感じたことはありませんか?私はそうでした。特にミスをすると「どうしてこんなこともできないの?」と言われるたびに、自分がダメな人間なんだと思い込んでいました。
この本を読んで気づいたのは、親もまた、自分の親から同じように接されていた可能性が高いということです。だからこそ、自分がその連鎖を断ち切る必要があるのです。
私はある日、子どもが靴を左右逆に履いたときに「間違えたね」と笑いながら教えました。それまでは「ちゃんと見て履いて!」と言いがちでしたが、視点を変えたことで、子どもも笑顔で「次は気をつける!」と言ってくれました。小さなことでも、連鎖を断ち切る努力が大切です。
2. 感情を受け入れる
子どもが泣いたり怒ったりすると、「どうしてそんなに怒るの?」と思うことがありませんか?私も、つい「泣かないで」と言いがちでした。でもこの本では、子どもの感情を否定せず、受け入れることの大切さが語られています。
ある日、長男が公園でおもちゃを取られたとき、私は「そんなの気にしないで」と声をかけました。しかし、次に同じ状況が起きたとき、「悔しかったね。どうしたら取り返せるかな?」と問いかけたんです。その結果、子どもは「今度は貸してと言う!」と自分で解決方法を見つけました。感情を否定せずに寄り添うだけで、子どもは自分の中で整理できるようになるのです。
3. 修復の大切さ
親子関係で衝突は避けられません。でも、その後の対応次第で関係がより深まることを知りました。以前、私が忙しさにかまけて子どもとの約束を忘れたとき、子どもは泣きながら怒りました。そのとき、「ごめんね、忙しかったんだよ」と言い訳をしたのを今でも後悔しています。
この本を読んだ後、再び同じような状況が起きたとき、「約束を守れなくてごめんね。次は必ず守るよ」と真摯に謝りました。すると子どもも「いいよ、今度一緒にやろうね」と言ってくれたんです。謝罪や修復の姿勢が、子どもに安心感を与えるのだと実感しました。
4. 子どもの行動はメッセージ
子どもがわざと意地悪をしたり、何かを壊してしまうことがあります。それに対して感情的に怒るのではなく、「何を伝えたいのか」を考える視点を持つことが大切だと教えられました。
次男がある日、おもちゃをわざと壊したとき、私は「なんでそんなことをするの!」と怒りそうになりました。でも、この本を思い出し、「どうして壊したの?」と静かに聞いてみたんです。すると、「パパが僕の話を聞いてくれなかったから!」と涙ながらに言われ、ハッとしました。それ以来、まず子どものメッセージを汲み取るように心がけています。
5. 共感の力
子どもが悩みを抱えたとき、共感することが何よりも重要だと気づきました。ある日、学校で友達と喧嘩した長男が、「僕が全部悪いって言われた」と落ち込んでいました。
以前の私なら「そんなことで落ち込まないで」と言ってしまいそうでしたが、「それは辛かったね。どうしてそんなことを言われたのかな?」と聞いてみました。すると、彼は自分の気持ちを整理しながら、「僕も言い過ぎたかも」と冷静に話してくれました。
6. 自己理解の重要性
親が自分の感情や行動を理解することは、子どもとの健全な関係を築く上で欠かせないと感じました。例えば、私自身、仕事でのストレスを家族にぶつけてしまった経験があります。その後、この本に書かれていた「親も人間。だからまず自分の状態を整えることが大切」という一節を思い出し、自分の感情を振り返る時間を持つようにしました。
ある日、子どもが「ママ、今日は怒らないの?」と言ったとき、ハッとしました。私が感情をコントロールするよう心がけた結果、子どもも安心して私に話しかけてくれるようになったのです。
7. 完璧を求めない
親だからといって完璧である必要はないことに気づかされました。私自身、失敗を恐れて子どもに理想の母親像を押し付けてしまうことがありました。しかし、この本に書かれていた「失敗しても良い。それをどうリカバリーするかが大切」という言葉が胸に刺さりました。
先日、夕食を焦がしてしまったとき、子どもに「ごめんね、今日はちょっと失敗しちゃった」と言うと、子どもが「ママも失敗するんだね。でも大丈夫、また作ろう!」と笑顔で言ってくれました。この経験を通じて、完璧を求めず、柔軟に対応することの大切さを学びました。
8. 子どもとの対話を大切に
子どもが学校や友達との間で悩みを抱えたときに、親として耳を傾けることの重要性を再確認しました。長男が「友達と喧嘩をしてしまった」と打ち明けてきたとき、私は彼の話を最後まで遮らずに聞くよう努めました。そして、「どうしてそんなことが起きたと思う?」と問いかけると、彼は「自分の言い方がきつかったかもしれない」と反省の言葉を口にしました。
この経験から、対話を通じて子どもが自分の感情や行動を振り返るきっかけを与えることができると実感しました。
9. 子どもの成長を見守る
過干渉を避け、子どもが自ら考え、行動する機会を与えることがどれほど重要かを学びました。次男が自分で靴を選びたがったとき、私は「汚れるからやめた方がいい」と言いそうになりましたが、この本を思い出し、あえて見守ることにしました。
結果として、次男は自分で選んだ靴を誇らしげに履き、その後も「次は何を選ぼうかな」と自発的に考えるようになりました。親が見守る姿勢を持つことで、子どもは自信を持って成長していくのです。
まとめ
『親に読んでほしかった本』を通じて、親子関係は勝ち負けではなく、共に成長していくものであることを実感しました。9つのポイントを実生活に取り入れることで、子どもとの絆がより深まりました。
子育ては試行錯誤の連続ですが、この本を手に取ることで、新たな視点や具体的な行動のヒントを得られるはずです。ぜひあなたもこの本を読んで、子どもとの関係を見つめ直してみてください。
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